ストーカー犯罪史
※2000/5/18 第147回通常国会において「ストーカー行為等の規制等に関する法律(ストーカー規制法)」として成立し、11/24から施行された法律。
1.住居、勤務先、学校その他通常所在場所でのつきまとい・待ち伏せ・進路立ちふさがり・見張り・押しかけ
2.監視している旨の告知行為(行動調査など)
3.面会・交際・その他義務のないことを行うことの要求
4.著しく粗野な言動・著しく乱暴な言動
5.無言電話、連続した電話・FAX(ファックス)
6.汚物・動物の死体等の送付等
7.名誉を害する事項の告知等
8.性的羞恥心を侵害する事項の告知等
※2013/7/23 電子メールを送信する行為の規制が施行され、2013/10/3からは警察による警告が可能となります。
・ストーカー犯罪史
埼玉県桶川市の東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線桶川駅前で、女子大生(当時21歳)が元交際相手の小松和人(当時27歳)とその兄が雇った男によって殺害された事件。
DVを加え、一日中電話を鳴らし続け等の嫌がらせに耐えかねた被害者は小松を拒絶。やがて父親までもが脅迫の対象とされるようになり、被害者宅や父親の勤務先で怪文書を大量配布されるようになった。
被害者の父親は証拠物と共に警察署に届け出たが、警察は全く相手にせず面倒臭がった挙句に、告訴状まで取り下げるように提案する始末であった。
【裁判結果: 加害者-自殺、主犯-無期懲役、殺人実行犯-懲役18年、見張り-懲役15年、運転手-懲役15年】
当時32歳のキャバ嬢が立川署の現役警官・友野秀和巡査長によって腹や胸を3発撃たれて死亡した。
友野は週1,2回店に通い詰めていたが、次第にストーカー化し、1日に100通のメールを送り、自宅周辺で待ち伏せするようになる。
犯人の友野は事件直後、その場で拳銃自殺した。
【裁判結果:加害者自殺のため書類送検のみ】
千葉県千葉市で元交際相手により、次女・智美さんを拉致し母親を殺害するという事件が発生した。
犯人の仲田敬行は智美さんと出会い系サイトで知り合い同棲後、DVにより破局した。
事件直前には智美さんを20センチ近いナイフで脅し、手錠をかけて拉致し車で一週間近く各地を転々としていた。
秋葉原の耳かき店で働く江尻美保さんと美保さんの祖母が自宅で刺殺・ハンマーで撲殺された。
殺人犯の林貢二は店に何度も通っていたが、次第に交際を迫るようになる。
店から出禁となった林は、仕事終わりの江尻さんを尾行してつきまとうようになり、遂に犯行に及んだ。
【裁判結果:無期懲役】
18歳の元交際相手(千葉祐太郎)により元彼女(18歳)の自宅を襲撃、牛刀を用いて元彼女の姉・友人がめった刺しにされた。
さらに居合わせた男性を刺し、元彼女を誘拐した。
二人は2年程前から交際しており子供もいたが、DVに耐え兼ねて実家に避難していた。
事件の1週間前には元彼女を鉄棒で殴打したりタバコを顔に押し付ける等の暴力を奮っていた。
【裁判結果:死刑】
神戸学院大に通っていた女子大生の被害者が、過去に10年間付き合っていた元交際相手によって刺傷された。
交際の破局後、犯人の伊崎義晃は被害者を監禁するなどしたが、兵庫県警は伊崎を説得してストーカーをやめされる誓約書を書かせ、実家にも事情を説明した。
大学側は警備員による護衛を配置し、伊崎の写真を周知するなどの対応をおこなったが、変装して学内に侵入した伊崎によって腹部を包丁で刺される重症を負ってしまった。
【裁判結果:懲役8年】
長崎県西海市で23才の女性の母親と祖母の二人が殺害された事件。逮捕された27才の男は、千葉県の女性の家に居座り、日常的に暴力を繰り返していた。女性の父親から相談をうけた警察は、男に事情聴取や警告を行っていたが、男は女性から引き離された事を機に、ストーカー行為を行い、最後には家族の殺害に及んだ。
【裁判結果:死刑】
神奈川県逗子市のアパート1階居間でフリーデザイナーの女性が刃物で刺殺され、東京都在住の元交際相手の40歳男性の犯人が同じアパートの2階の出窓にひもをかけ、首吊り自殺した。
※ストーカー規制法では連続電話や連続FAXを「つきまとい行為」として禁止していたが、連続メールについては規定されていなかったため、警察が捜査に踏み切れず、このような惨劇が引き起こされた。
【裁判結果:加害者自殺のため書類送検のみ】
長野県飯田市で親類3人が暮らしていた家で、叔母の元交際相手により、偶然居合わせた甥っ子である鹿島田淳さん(19歳)がバットで殴り殺された。
叔母さんも以前よりストーカー行為を繰り返されており、暴行等も受けていた。
【裁判結果:加害者自殺のため書類送検のみ】
千葉県警松戸署は知人女性が拒んでいるのにメールを送り続けたとして、ストーカー規制法違反の疑いで同県松戸市の自称会社役員(40)を逮捕した。
嫌がらせメール執拗、改正ストーカー法で初逮捕
三鷹市の私立高校3年の女子生徒(18)が、自宅に侵入して待ち伏せしていた元交際相手の男に刺殺された。女子生徒は同日午前、両親と警視庁三鷹署を訪れ、男が京都市から上京し通学路に立っていたことや、自殺をほのめかす電話やメールを受けたことを相談したが、応対した署員は危険性が切迫しているとは判断せず、帰宅させた。同署員は他の相談も抱えていたことから、署長ら上司にこの相談を報告していなかった。
【裁判結果:懲役22年】
インターネット上の「復讐サイト(掲示板)」で知合った男女4人がお互いに依頼し、ストーカー行為を代行させるという事件が発生した。
東村山市のパート社員B被告は元交際相手の親族に復讐サイトで知り合った女(大阪市C容疑者)、(群馬県D容疑者)に依頼して、ゴキブリの死骸が入った封筒を送りつけるなどの嫌がらせ行為をおこなった。
また同被告は探偵(E容疑者、住民基本台帳法違反容疑)や行政書士(F容疑者)を悪用して不正に親族の住所などを入手して嫌がらせを続けた。
A容疑者は2013年8月頃、同居していた25歳の男性の携帯電話に「電話に出ろ」「こっちはプロ雇ってんだよ」などと書かれたメールや、人の首にロープが巻かれている画像などを送りつけた疑いが持たれている。
メールは、復讐サイトで知り合ったB容疑者に依頼し、B容疑者の携帯電話から送られていた。
この事件では、見ず知らずの人間から嫌がらせ行為を受けるという、以前とは異なった方法のストーカー行為が行われており、ストーカー犯罪の手口が巧妙化されている事が伺い知れる。
またこの事件は通称「交換ストーカー」事件とも呼ばれている。
2016/5/21 東京都小金井市で、アイドル活動をしていた大学三年の冨田真由さん(20)が刺され重体となった事件。
岩埼(いわざき)友宏容疑者は「(冨田さんに)送ったプレゼントを送り返され憤慨した。ナイフは事前に用意し殺すつもりだった」と供述。
2016年1月ごろから冨田さんのツイッターに批判的な書き込みを約400回繰り返していた。また同年4月下旬には、冨田さんにプレゼントした腕時計が郵送で返されたことに憤慨する書き込みをしていた。
この事件では、警察内部の連携ミスが重なり、事件の予兆が何度も見過ごされた。2013年10月に三鷹市で起きたストーカー殺人事件などを教訓に、警視庁はストーカー対策の捜査態勢を強化し、被害者の110番通報に迅速に対応するシステムを構築したはずだったが、生かされてはいない。
冨田さんは2016年5月9日、武蔵野署を訪れ、岩埼容疑者の名前を出し「私のブログやツイッターにしつこく書き込む人がいる。やめさせてほしい」と相談していた。しかし、署は冨田さんにすぐには危害が及ばないと判断し、同庁のストーカー捜査部門に連絡していなかった。
武蔵野署の担当者が20日、冨田さんに電話で様子を聞いた際、「その後、ツイッターに書き込みがない」と答え、5/21日の小金井市でのイベントの出演を伝えたという。
武蔵野署は小金井署に、冨田さんから通報があった場合は対応するよう連絡するが、小金井署は切迫性がないと判断し、イベント会場の警備態勢を取っていなかった。
【裁判結果:懲役14年6ヵ月】
集団ストーカー犯罪の実行犯としてほぼ確実視されている創価学会を支持母体とする公明党が、ストーカー規制法の改正案を提出するとのことです。
「ストーカー規制法」自体を恋愛対象のみに限定するように設定したのが公明党と言われていますが、今回の動向についても集団ストーカー被害者にとっては非常に気になるところです。
※以下転載
東京都小金井市で、アイドル活動をしていた女子大生がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に脅迫的な書き込みをしていたファンに刺された事件を受け、公明党はSNSへの書き込みを取り締まり対象とするストーカー規制法の改正案を今夏の参院選後に開かれる臨時国会に提出する方針を決めた。
二十七日に開いた同党のストーカー規制法等改正検討プロジェクトチームの会合で明らかにした。自民党や野党の協力を得ながら成立を目指すとしている。公明党の改正案は、ストーカー規制のあり方を議論した警察庁の有識者検討会が二〇一四年に出した報告書にのっとった内容。SNS規制のほか、ストーカー行為罪を告訴のいらない非親告罪とすること、加害者更生の調査研究の推進などを盛り込んでいる。
元タクシー運転手の飯塚博光容疑者(56)がタレントの菊池桃子さんの自宅に押し掛けたところを現行犯逮捕した。
警視庁池袋署によると、同容疑者は2017年秋以降、複数回にわたり菊池さんの自宅に押し掛けていた。所属事務所から相談を受けた同署がストーカー規制法に基づく警告をおこなったが、容疑者はTwitter上に「自宅に行く」などと投稿し、菊池さん宅へ押しかけた。
4月に罰金の略式命令を受け、釈放時につきまといの禁止命令が出され、飯塚容疑者は「二度と近づきません」と話していたいう。
2018/6/18 16時過ぎに禁止命令が出ている菊池さん宅に押しかけ、インターホンを鳴らした疑い。「どうしても会いたくて行ってしまった」と話している。
2018/6/2から17日までに被害者女性宅周辺でつきまとい行為をおこなったとして、警視庁綾瀬署は東京都足立区竹の塚の会社員、五代儀大(いよぎ・まさる)容疑者(46)を逮捕。
五代儀容疑者は20年近くつきまとっていたとみられ、「彼女の姿を見ると安心した」などと容疑を認めている。
約20年前にガソリンスタンドでアルバイトをしていた女性に一方的に好意を抱いた。彼女を追跡して自宅を突き止め、ごみを漁ったり、家を覗くなどの行為をおこなっていた模様。
AKB48の元メンバーで女優の岩田華怜(20)に付き纏い行為を繰り返したとして、東京都江戸川区の職業不詳・大西秀宜容疑者(42)が逮捕された。
大西容疑者は2012年ごろからファンになり、握手会場でプロポーズをするなどした。所属事務所が注意したところ、容疑者はブログに家族を脅迫する文章を掲載、イベントなどで付き纏い行為を繰り返すようになった。
無職、柴一太郎容疑者容疑者(33)がタレントの中川翔子さんの自宅付近で待ち伏せした疑い。駆けつけた警察官に現行犯逮捕された。
警視庁によると、柴容疑者は8月下旬に中川さんの自宅の郵便受けに「連絡先を教えてください」などと書いたノートを投函し、中川さんが警視庁に相談していた。